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ハウネット3月号
テーマ:国産材利用の実態調査報告会

国産材の利用が増えている。国産材の利用促進は、25%のCO2排出削減の達成には不可欠な課題になっている。国も林業と木材産業の再生に向けた取り組みを本格的に開始する。今、木造住宅と木材の流通に関る地域工務店、建材流通業者にとって大きな追い風が吹いている。

1.国産材利用促進の意義

国土の3分の2を森林が占める日本人の多くは、木に愛着を持っている。しかし、わが国の木材使用量に占める国産材の割合、自給率は25%前後に留まっている。
農林水産省は、昨年、「コンクリートから木の社会に向けた森林・林業再生プラン」を公表した。
現在の木材生産量1800万㎥を、2020年までの10年間で倍増させ、木材自給率を50%まで高める方針を打ち出し、環境をベースに林業と木材産業を成長戦略の中に位置づけている。

背景に、木材の温暖化防止(CO2削減)効果がある。

① 炭素貯蔵効果⇒樹木は、CO2を吸収し成長、そのCO2を体内に蓄え排出しない。
日本の森林全体で、7億8,000万トン/CO2が蓄積されており、CO2の吸収量は3200万トンである。京都議定書では、1990年以降に人為的に手が加えられた森林の吸収量は認められるため、新たな伐採や整備が課題になっている。
②省エネルギー効果⇒製造時に少ないエネルギーで可能。
カーボンフットプリント(CFP)生産から廃棄までのCO2の排出量を明示する制度が始まっているが、炭素排出量は、合板が156kg/CO2に対して、鉄鋼は5,320kg/CO2、アルミは22,000kg/CO2で、木造住宅の材料製造時の炭素排出量は5.1トン、鉄骨プレハブ住宅の3分の1.コンクリート住宅の4分の1である。※「炭素ストック、CO2放出の観点から見た木造住宅建設の評価」より
③化石燃料代替効果⇒エネルギー源として利用することで、化石燃料の削減に寄与する。

次期のCO2削減ルールでは、森林の吸収量に加えて、森林や木製品の炭素貯蔵(固定)量も算入できるようになっている。しかし、この貯蔵量は、木材の原産国に算入されるため、木材の利用を増やすだけでなく、国産材の利用が求められている。




2.通し柱、管柱で国産材利用がすすむ

社団法人日本木造住宅産業協会は、国産材の利用促進を図るため、住宅会社、プレカット工場などを対象に木材使用の実態について調査している。有効回答会社数は、住宅供給会社160社、プレカット工場83社である。ここでは、住宅会社における結果について紹介する。回答した住宅会社の供給戸数は、37,567戸で木造軸組み住宅着工戸数の12%を占める。(表1)

■柱材で国産材が増えているが横架材では減少
国産材の使用比率が高いのは、管柱、通し柱であり、前回調査より大きく伸びている。反面、横架材、大引きは外国産材が多く、国産材は前回調査よりも減少している。(図1)

■製材VS,集成材
集成材の比率は、柱材や横架材など構造材60%を超えているが、前回調査と比較すると全体的に製材の使用が増える傾向にある。

■国産材を使う理由(図2)
「地産地消の推進」「イメージがよい」「他社との差別化」を理由に挙げている。
積極的に国産材を使うことで、環境貢献、地域貢献をアピールする地域工務店ならではの取り組みとなっている。

国産材が伸びている理由は、
一時的な原油高騰により外国産材と価格差が少なくなったこと、
国産材にも集成材や乾燥材が普及し、品質表示のある製品材が増えていること、
などが考えられる。

但し、住宅あたりの木材使用量が多い横架材は、93%まで外国産材に占められており、強度や品質に優れた国産材の開発が課題になっている。

※詳細は、「木造軸組み住宅における国産材の利用実態調査報告書」(平成22年1月)を参照。


3.木造住宅の追い風の中で取り組み

わが国の戸建持家住宅における木造住宅の比率は、60年代後半には92.6%あったが、1995年には76.3%まで低下した。
その後82.7%(2008年度)まで上昇している。(図3)
震災を契機として、基準法の改正、さまざまな耐震技術の開発、エンジアリングウッドや乾燥材の普及、プレカットによる合理化の推進などが大きな要因となっている。
近年では、大手プレハブメーカーの木造住宅への進出も相次いでいる。

農林水産省の「森林・林業の再生プラン」では、林業経営、技術の高度化、森林資源の活用などを基本方針として地域材の利用促進事業、公共施設の木材利用の推進が取り組まれている。
また、国土交通省においても、木造住宅振興と地域工務店の育成策として建築確認制度の簡素化、木造建築士制度の拡充が検討されている。
木造住宅の大半を支える地域工務店や建材流通業者は、大きな追い風の中にある。この追い風をとらえて新たな成長戦略を描くことが求められている。世の中には、いろんな「エコ住宅」が氾濫しているが、国産材を使ったシンプルな木造住宅こそ本当のエコ住宅ではないでしょうか。
# by marken2005M | 2010-03-14 10:54 | 業界人に贈るニュースレター
アドバイザー派遣


先日、敦賀市の隣りにある美浜町へ行ってきた。建設業振興基金が行っている地元建設業者に対する経営支援アドバイザー派遣事業の仕事だ。建設業の新分野進出、若い専務が、地元にいる強みを活かした新事業を立ち上げる。楽しみだ。

敦賀市には水戸烈士記念館があり以前から訪れたいと思っていた。水戸天狗党が太平山で尊皇攘夷の旗を上げ、約八百数十名の志士が日光、倉賀野、佐久、下諏訪、中津川、岐阜、福井県の大野と行軍し敦賀市で投降した。幕府の命で鰊蔵(写真)に押し込められ大半が斬首された。その縁から現在、敦賀市と水戸市は姉妹都市になっている。
小生、行軍の事跡を辿ってみたいと思っていたが、すでに数年前歩け歩けの会が38日間で千数百キロを完歩した記念碑も残っていて驚いた。

今月は、マイホーム学院の手伝いで盛岡まで出向き、なかなか多忙な毎日だった。
# by marken2005M | 2010-03-14 10:51 | コンサル日記
マイホーム学院盛岡
数日前は、マイナス10度だったそうです。今日は以外に暖かい一日でした。
盛岡は、久しぶりです。
中央公民館で、マイホーム学院の開校式に出席しました。
# by marken2005M | 2010-02-11 16:05 | コンサル日記
住宅版エコポイント説明会に参加
(2)住宅版エコポイントを活かす


エコ住宅の新築やエコリフォームを促進する「住宅版エコポイント制度」の創設が正式に決まった。政府が打ち出した追加経済対策の目玉で、予算は1000億円。低迷が続く住宅市場の活性化を後押しし、温室効果ガス削減と景気対策を兼ねた“一石二鳥”の政策。

一定の省エネルギー性能を満たす住宅の新築や、省エネを促進するリフォームに対し、ポイント(1点が1円に相当)を付与する。どれくらいのポイントを発行するかは未定だが、新築で30万ポイント、エコリフォームで15万ポイントと想定されている。

◆エコポイントの発行対象
戸建てやマンションなどの住宅で、持ち家だけではなく、賃貸も含む。
新築は、09年12月8日以降(エコリフォームは、2010年1月1日以降)から2010年12月31日までに工事に着手し、完成引き渡された物件。予算枠のポイントがなくなり次第終了(早いもの勝ち)

◆条 件
○新築エコ住宅の場合
木造住宅    :省エネ基準を満たす住宅(次世代省エネ基準)
木造以外の住宅 :目標基準(トップランナー基準)に相当する住宅
        (次世代省エネ基準+高効率給湯器や太陽光発電など省エネ機器)

○エコフォームの場合
二重サッシ化や複層ガラス化といった窓の断熱改修、外壁や天井、床の断熱材の施工が対象になる。併せて、段差解消などのバリアフリー改修をした場合は、ポイントを上乗せする。

◆重複した補助申請
○高効率給湯器助成金(エコキュートなど)や太陽光発電導入助成金は併用できる
○税制の特例・金利優遇制度も併用できる
×長期優良住宅普及促進事業助成金は、併用できない
×その他国の助成金を利用した場合は申請できない

◆申請の方法
詳細は公表されている情報では、さまざまな書類を添付して、郵送認定を受けることになっている。2010年1月6日から全国で説明会を予定している。
問い合わせ先 電話0120-003-605 FAX0120-009-242
http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000115.html


予算の1000億円を全て給付に使えるとしたら、30万円で33万件となる。
新築より、エコリフォームのほうが需要創出に繋がりやすい。工務店は、これを契機にOB施主の開拓。新しい需要創出に取り組むべきだ。
住建メーカーは窓リフォームを想定した内窓を相次いで発売。今後もリフォーム対象部材の開発が続くと思われる。
# by marken2005M | 2010-01-07 21:27 | コンサル日記
 新春レポート 2
6.2010年の展望と課題

(1)安定成長は2012年度まで待たなければならない

政府は24日、2010年度の実質国内総生産(GDP)の成長率を前年度比1.4%増、名目成長率を0.4%増とし、日本経済が3年ぶりのプラス成長になるとの見通しを固めた。3年ぶりにプラス予想としたのは、新興国を中心に輸出が回復傾向を見せ、エコポイントの継続などの政府による下支えが期待されるとしている。

しかし、民間シンクタンク主要5社の予測では、実質1.0%、名目▲0.6%と、厳しい見方が大勢を占めている。

いずれにしても、大きな回復は期待されず、2009年度並みか、やや上向きと覚悟して企業経営に取り組むべきだろう。戦後初の政権交代で、92兆円という過去最大の予算を組んでおりこれ以上の落ち込みの危機はないと考えられる。

但し、今回のマイナスを回復し、安定成長に入るのは2012年度まで待たなければならないとしている。危機を乗り越えた後の姿を今から用意しておくことが重要だ。


(2)住宅版エコポイントを活かす

エコ住宅の新築やエコリフォームを促進する「住宅版エコポイント制度」の創設が正式に決まった。政府が打ち出した追加経済対策の目玉で、予算は1000億円。低迷が続く住宅市場の活性化を後押しし、温室効果ガス削減と景気対策を兼ねた“一石二鳥”の政策。

一定の省エネルギー性能を満たす住宅の新築や、省エネを促進するリフォームに対し、ポイント(1点が1円に相当)を付与する。どれくらいのポイントを発行するかは未定だが、新築で30万ポイント、エコリフォームで15万ポイントと想定されている。

◆エコポイントの発行対象
戸建てやマンションなどの住宅で、持ち家だけではなく、賃貸も含む。
新築は、09年12月8日以降(エコリフォームは、2010年1月1日以降)から2010年12月31日までに工事に着手し、完成引き渡された物件。予算枠のポイントがなくなり次第終了(早いもの勝ち)

◆条 件
○新築エコ住宅の場合
木造住宅    :省エネ基準を満たす住宅(次世代省エネ基準)
木造以外の住宅 :目標基準(トップランナー基準)に相当する住宅
        (次世代省エネ基準+高効率給湯器や太陽光発電など省エネ機器)

○エコフォームの場合
二重サッシ化や複層ガラス化といった窓の断熱改修、外壁や天井、床の断熱材の施工が対象になる。併せて、段差解消などのバリアフリー改修をした場合は、ポイントを上乗せする。

◆重複した補助申請
○高効率給湯器助成金(エコキュートなど)や太陽光発電導入助成金は併用できる
○税制の特例・金利優遇制度も併用できる
×長期優良住宅普及促進事業助成金は、併用できない
×その他国の助成金を利用した場合は申請できない

◆申請の方法
詳細は公表されている情報では、さまざまな書類を添付して、郵送認定を受けることになっている。2010年1月6日から全国で説明会を予定している。
問い合わせ先 電話0120-003-605 FAX0120-009-242
http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000115.html


予算の1000億円を全て給付に使えるとしたら、30万円で33万件となる。
新築より、エコリフォームのほうが需要創出に繋がりやすい。工務店は、これを契機にOB施主の開拓。新しい需要創出に取り組むべきだ。
住建メーカーは窓リフォームを想定した内窓を相次いで発売。今後もリフォーム対象部材の開発が続くと思われる。


(3)工務店は顧客接点の再構築を

資金力や有形資産は大企業に比べて相対的に弱いとされる中小企業は、顧客や取引先、従業員、地域の人脈などソフトな経営資源を活かすことが求められている。
このような自社を応援してくれるサポーターのネットワークを構築し、ニュースレターを発行するなどして、情報公開、情報発信をすることが大切。
その中心となるのがOB施主である。新しい顧客が増えないなら、現在の顧客を見直し、顧客との関係性を強め、ニーズを掘り起こしていくことが課題となる。

営業の基本は、情報発信力である。自らの存在意義を地域や得意先に「なくてはならない存在」であることをアピールすることが大事で、営業マンを雇ったり、チラシ広告を配布する前に、地域での自社の存在感がなければ、効果はない。

工務店は、長く地域の住まいに携わってきたことから、地域の気候風土や住まいに精通した家づくりのプロである。今、良いものを長く大切に使う家づくり=循環型社会に向けた取り組みがなされている。その中で、地域の工務店の期待が高まっている。

◆住まいづくりセミナー
住まいを長く快適に住み続け、次代に受け継いでいくような家づくりのあり方を勉強するセミナーを開催する。エコポイント住宅版説明会など有効。

◆メンテナンスお手入れセミナーづくり
住まい手もこれからは、自らできるお手入れ方法や簡単な補修方法などを学び、自分の家は自分で守ることが大事。

◆住まいの履歴書の提供
古い住まいには、耐震診断、補修。OB施主を中心として住まいの履歴書を作成し、いつまでも資産価値が下がらない住まいへの取り組み。このような取り組みを通して、地域のハウスドクターとして頼りにされる工務店として信頼を醸成する。

住宅の履歴書は、長期優良住宅制度の大きな柱でもある。
今年は、新築時はもとより、リフォーム時において、履歴書を作成しお客さまに提供するとこから始めるべきだ。



株式会社エクスナレッジ
http://www.xknowledge.co.jp/

(4)50年目を迎える住宅産業の明日

「ハウスメーカーの時代は終焉した」といわれると同時に、住宅産業への期待も大きい。
2009年は、国内がだめなら海外へと各社海外事業へ目を向ける企業が目立った。
しかし人生80年時代を迎え、健康でゆたかで活力のある第二ステージ、第三ステージを暮らしたいというニーズは高い。住宅を売るビジネスから、住生活、住環境のソリューションを売るビジネスへ転換する「リノベーション」を実現しなければならない。

■事業形態の革新
経済産業のソフト化が進展し、「モノ」を作って売るというビジネスはいまや、国民の生み出す付加価値の30%でしかない。高収益経営を実現するためには、モノだけでなく、顧客の求めるサービスをいかに提供できるかに掛かっている。生産の仕組み、販売の仕組み、サービスの仕組み全てを見直し、自社は何を実現するのか、その存在意義と理念を明確にすることからはじまる。

■商品・サービスの革新
モノであれサービスであれ、新しい価値(ベネフィット)の創造がなければ、その企業の存在意義はない。伝統的な木造住宅しかなかった時代に、工業化住宅という、新しい価値を提供したハウスメーカー、いまや、木造住宅においてもプレカット化、住宅の部品化で実質的には、「工業化住宅」に姿を変えている。次の価値は何か?常に顧客接点におけるコミュニケーションを高め、生み出していかなければならない。生活者研究と商品企画力の強化が優先課題となる。

■生産の革新
クローズドな構法とその生産システムが、市場の変化への対応を遅らせた元凶である。
2009年サッシメーカーは規格の統一に取り組み、住宅メーカーはエアコンや照明器具、部材の共同購入を増やしている。積水化学は、地域別の製販体制でコスト削減に取り組んでいる。
オープンな工法を取り入れ、アウトソーシングやOEMなども視野に入れた柔軟な生産システムへの転換を図る。顧客志向、顧客中心企業のプロフィットセンターは、顧客接点の現場でなければならない。

■販売の革新
市場経済の進展は、企業間格差を生み出すと同時に、働く人の階層化もますます進む。自社がどの様な階層を顧客とするかによって、企業の安定成長が左右される。
家づくりは、他の商品と異なり、その人の収入やライフスタイル、価値観などプライバシーや内面に深くかかわるビジネスであり、営業マンのみならず、社員一人ひとりの人間力が問われることになる。また、長く顧客との接点を維持し、関係性を深めるためには、地域密着型の販売システムが最適と考える。

■ブランド価値の向上
「ブランド価値=顧客の満足×働く社員の満足×株主、関与者の満足」で決まり、ブランド価値こそが収益の源泉である。このいずれが欠けても期待される収益は望めない。
このような観点から、全ての仕組みを見直し、企業システムの改革が課題となっている。


(5)減築促進が大きなテーマになる

人口の減少は、環境負荷や社会コストを減らすように思われるが、空き家率が増え30%を超えると下水道の流れが停滞し、掃除をする回数が増えるなど、社会インフラを維持するコストが不効率になり負担は増えるとされている。東西統合したドイツでは、東から西へ人口が流出し旧東ドイツでは、空き家率が30%を超え、虫食い状態になった都市が増加し問題になっている。

■リバーススプロール
わが国でも都心回帰傾向が続き、郊外で空き家が増えニュータウン問題が注目されるようになっている。人口減少になっても、世帯の分離小家族化で住宅の新築件数は増加し空き家が増えている。(2008年住宅土地統計では13%)
このままでは、2030年には30%を超えるという予測もある。その時点で高齢化もピークに、医療や社会福祉に多くのコストが必要になり、社会インフラに手が回らなくなり、ゴーストタウンが続出する可能性がある。今から、既存ストックを減らす取り組みが必要とされている。

■減築の取り組み
旧東ドイツの住宅ストックは多くが集合住宅、かつ住宅の所有者は住宅供給公社など公的機関であったため、団地単位でまとめて解体し、公園や緑地として再生させている。
日本のニュータウンは戸建が多く、所有権が分散しているためになかなか難しい条件がある。ニュータウンの建て替え再生がなかなか進まないのが現状だ。

■滅失権取引
空き家問題を解決するためには、①住宅新新築を抑制する、②住宅の滅失を増やす、ことによって住宅ストックの純増を少なくすることが課題になる。また、土地利用の観点からは、住宅の立地を集約することも必要になる。
新築の抑制には、既存住宅の流通促進やリフォーム、建て替えの推進が課題。
滅失の促進には、滅失に補助金を交付、使われていない住宅や耐震不適格住宅に対する課税強化が望まれる。また、この二つを連動させ「住宅ストックの総量規制」、地域ごとに住宅の総量を決め、新築する際には既存住宅を滅失させる仕組みを作ることが考えられる。

CO2の排出権取引のように、既存住宅の滅失権ができる。老朽化した既存住宅が新しい経済的価値を生み出すことになる。

デベロッパーや住宅会社は、高度成長期に郊外に多くの住宅地を作ってきた、これを整理し、市民農園や緑地として再生させる。
例えばロット単位で全て南面へ建物を基礎ごと移動することもできる。そのことで住環境は整備される。ドイツでは再生後住宅地価格が上昇したケースも報告されている。

既存住宅のリフォーム、流通促進、スムストックの先にあるビジネスモデルを構築すべきだ。


# by marken2005M | 2010-01-07 21:25 | 業界人に贈るニュースレター
新春レポート

2004年をピークに、わが国の総人口は減少期に入った。緩やかな市場変化のなかで、2007年は建築確認不況、2009年にはリーマンショックが追い討ちをかけ、住宅需要は急激に収縮している。需要を支える若年層は雇用不安や所得減で購買意欲を失っている。

輸出から内需への転換が叫ばれ、定額給付金、エコポイント、最大といわれた住宅ローン減など大型経済対策がも実施されたが、需要はなかなか盛り上がらない。住宅業界も当面の出血を止めることに精一杯で、中長期の視点で事業を見直す余裕もなかった。

今年は、危機を乗り切ったあとに「あるべき姿、ありたい姿」について、少し腰を落ち着けて考える年にしたいものだ。ここまできたら、1~2年はリハビリ期間と考えるくらいの気持ちでいきたい。
恒例の新春レポートでは、そのような視点で、2009年を振り返り、今年の課題や展望についてまとめた。

1.補助金に依存した、他力本願経済から脱却


前政権下は、事業規模で86兆円という莫大な経済対策がなされた。定額給付金、エコカー減税に補助金、省エネ家電に対する補助金など、一般会計を超えるお金を投入しても、「なければ、底割れしていた」という見方もあるが、生活者感覚からすれば、息がつけたという気もしない。デフレ経済が全て帳消しにしてしまった。

住宅業界に対しても、従来の耐震、バリアフリー、省エネリフォームに対する補助金や、大型住宅ローン減税などの優遇税制に加えて、太陽光発電や燃料電池エネファームの補助金が導入された。確かに、太陽光発電は以前の3倍以上の規模に拡大していることを考えると、自動車、家電、住宅も含めて補助金に支えられた年だったといえる。

需要の先食いという声もあり、これを契機に、自ら新しい市場を創造する成長戦略の取り組みが求められている。

バブル以降20年間、一貫して右肩下がりの経済の中で働いてきた30代や40代には、その成長戦略がイメージしにくい点があるように思われる。

このようなときにこそ、経営者はビジョンを語り、リーダーシップを発揮する責任がある。



2.生活者のトレンド スマート消費:安くなければ、おしゃれでない

2009年のヒット商品番付(日経MJ)は横綱に「エコカー」と「激安ジーンズ」が並んだ。かたや環境配慮、こなた低価格の代表選手。財布と心、あるいは地球の負担を「軽」くして、少しでも生活を「快」く。アルコール分ゼロのビール風味飲料「フリー」や140字以内のプログ「ツイッター」など、ほかにも「軽さ」がキーワードの商品が上位陣に目立つ。不況の出口が見えない中で、消費者は生活の軽量化と快適さの両立を模索している。

2000年のヒット商品は「ユニクロ」と「平日半額のマクドナルド」だったし、2008年も「ユニクロ・H&M」と「トップバリュー(PB商品)」。住宅業界でも元気のよかったのは、タマホームやアキュラネットだけ。ゼロ年代(この10年間)は、低価格、デフレが消費の主役になった感がある。
節約もただ「安い」商品を選ぶのではなく、自分にあったファッションをネットで探す、口コミで情報収集する。お昼は外食をやめて自分でお弁当をつくって持参する若い男性社員も増えている。低価格を利用して節約を自分なりに楽しむことが、決して貧乏臭いイメージではなく、おしゃれなライフスタイルという価値観に変わってきた。

このようなシンプルリッチ、スマート消費はこれからも続くし、企業もこのような消費行動に焦点をあてたマーケテイングを展開する。

注目したい「新しい生活者」の現象をいくつか紹介する。

◆ 買わない、持たない、捨てない生活
「トヨタ3年分下さい」ではじまった残価設定型プランやカーシェア、家具付賃貸からシェアハウスまで、持つことの価値より、持つことのリスクが優先されるようになった。買えないから持たないのではなく、自分では買わずに、賢く借りたり、分けたりする消費のスタイルが浸透している。「地球にもやさしい」という大義名分も後押ししている。

また、節約から自分でつくる生活も拡がっている。
オーガニックの毛糸、電動バリカン、精米機、家庭菜園のタネ、弁当箱も売れた。「セルフで心はリッチに」ということらしい。

考えて見れば、ユニクロにしても、タマホームにしても成長企業の多くは、持たない経営を特長としている。今までの、「作って買ってもらうビジネス」から「買い取って、再利用、廃棄するビジネス」を考えないといけないのかもしれない。
そういえば、下取りビジネスもヒット商品に上がっている。


◆ 家族消費・すごもり消費・保温家族
不況で残業が減り、お父さんが早く帰ってくる。
家庭団欒の機会は増えた。テレビでクイズ番組を見て楽しむ、家庭用ゲーム機でバーチャルなスポーツ対戦で交流を深める。エコポイントや地デジ効果もあって大型薄型テレビは10月前年比1.7倍(金額では1.3倍)も売れ続いている。このほか、“巣ごもり商品”が好調という珍現象も起きている。炊飯器や電子レンジ、ホームベーカリー、マッサージソファーなどの販売が好調という。

ギスギスした厳しい時代に癒されるのは、やはり「家族」。不安な社会のなかで家庭を見直し大切にする風潮が強くなっている。社会の最小単位である家族の絆を強くし、支え合う家族像というイメージが共感を呼ぶ。しかし、一方では、自分の子供とどう接していいかわからないと、多くの親が悩んでいる。「モンスターベアレント」という言葉が生まれ、家族に関する暗いニュースが毎日のように伝えられる今、自治体や大学、企業で、「親学=家庭内教育」への取り組みが盛んになりつつある。

最近、亀井大臣の「親族殺人が増えている原因は大企業にある」という発言が物議をかもした。調べてみると2008年の親族間の殺人は558件、殺人事件全体(1120件)の49.8%を占め、10年前に比べて比率で10%、件数で70件増えている。老老介護の結果の痛ましい「殺人」も含まれるが、「家族」「親子関係」について改めて考えてみる必要がある。
「家族の再生」は、住宅関連産業に携わっているものにとって大きなテーマになる。

◆ インターネット消費が拡大
インターネット利用者は9000万人を越えた。(6歳以上人口の75%)である。ちなみに世界のインターネット人口は21億人、中国は1億4400万人でアメリカを抜いて世界1位になろうとしている。(通信利用動向調査2008経産省)

通販市場は、新型インフルエンザ流行による出控えで利用者が増えたことや、店頭よりも割安感のあるインターネット通販の伸びなどにより拡大を続けている。2008年度のネット通販市場は前年度比22%増の6兆2300億円。コンビニ(8兆円弱)、百貨店(7兆2000億円)の市場を上回る勢いである。JTBはリアル店舗からネットへのシフト、イトーヨーカドーはネットスーパー(注文して3時間以内に配達)に本格参入した。

ネットや携帯は、若年層だけでなく生活者の重要なコミュニケーションツールとして浸透している。
企業は、このいかにインフラを使いこなしていくか大きなテーマになっている。ただ、バーチャルだけでなく、リアルとの相乗効果を考えた展開が望まれる。

生活者は常に変化し続けている。
企業は、困難に直面したとき「答えは、顧客の中にしかない」ことを再確認し、顧客を理解する取り組みが必要になる。

プーベガール:仮想キャラクターを登場させたコーセー化粧品の口コミサイト。

3.新設住宅着工戸数、2010年度は、回復しても80万戸台が確保できるか

■新設住宅着工戸数の動向
2009年度の住宅着工戸数は、11月までの公表結果から推測して、75万戸前後になると考えられる。9月までは危機的状況が続き危惧されたが、10月11月と二ヶ月連続で上昇している。持家需要がプラスに転じ、貸家需要もマイナス幅が小さくなった。但し、マンションは依然と厳しい状態。
新設住宅着工戸数が70万戸台に減少するのは、1964年(昭和36年)以来、45年ぶりで多くの住宅関係者にとっては初めての経験だ。

持家系需要は、雇用や所得の先行き不安から購入を手控え、若年層の融資チェックが厳格になったことも影響している。また、分譲系ではデベロッパーが在庫増加により新規着工を控えたことが原因だ。貸家需要は、派遣切りなどにより借り上げ社宅の解約があいつぎ空室が急増したことが原因である。

エリア別の着工動向を見ると、新設着工全体では、首都圏、中部、九州エリアの落ち込みが大きく、分譲マンション比率の高いエリアで苦戦している。
しかし、持家住宅で見ると、首都圏、近畿以西で健闘している。東京都は、47都道府県で唯一プラスになった。富裕層や建て替え需要に回復の兆しが出てきていると推測される。
反面、東北、北関東、北陸エリアは、厳しい状況となっている。



■2010年の見通し
2010年度は、政府予算で7兆円を超える経済対策が採られ、景気の底割れは回避されたとの見方が多い。住宅会社の受注傾向も上向いていることから、2010年度の新設着工戸数は、5%前後のプラスで80万戸前後は期待できる。

プラス要因として、住宅版エコポイント、子ども手当ての支給、農家の個別補償、高等学校無償化など家計への給付や、贈与税の1500万円まで非課税枠拡大など新税制効果に期待がかかる。また、上海万博など中国経済の成長も期待は持てる。

団塊世代も60歳から65歳に近づき、退職者も増加する。
親世帯と子ども世帯の連結家計ができる層は、住宅取得への気分は高まってくると考えられる。
長期優良住宅に対するフラット35の利子補給(1%の金利優遇)は、都市部を中心とした、建て替え住み替えに寄与するが、地方の一次取得層は厳しさが続きそうだ。

■中長期予測では、70~80万戸が続く
またシンクタンク日本総研の中長期的な予測では、若年層の減少から、持家と分譲を含めた持家系の需要は、2010年の58.2万戸から、2015年には55.1万戸、2020年には51.2万戸、2030年には44.3万戸と予測している。
貸家需要も高齢者向けやシェアハウスなど新しいビジネスモデルがあったとしても、50万戸以上になるとは考えにくく今後、100万戸を越えることはないといえる。
但し、ストックを増やすことなく、着工を増やすためには、建て替えの促進しかない。社会資本整備の観点から思い切った建て替え刺激策が取られれば可能はある。

4.住宅会社は、受注は上向いている

大手住宅会社の2010年期中間決算は厳しいものになった。
主要10社平均で、売上は7.7%減少、営業利益は半減。売上高が前年比プラスになったのは、大東建託1社のみ。一括借り上げの家賃収入を売上に計上することで増えただけで建築請負業はマイナス10%である。

健闘したのは、大和ハウス、積水化学、旭化成ホームズ、反面厳しかったのは、三井ホーム、積水ハウス、ミサワホーム、レオパレス21である。
大和ハウスは、XEVOシリーズに環境配慮型の「FU(風)」を追加、ハイムは、「おひさまハイム」「あったかハイム」 こだわりキャンペーンを展開、太陽光電池の搭載率は77%になった。旭化成ホームズは、価格をおさえたスマートへーベルの投入、燃料電池と太陽光のダブル発電キャンペーン、また長期優良住宅制度に対応した「ロングライフプログラムのある家」と機敏な取り組みを行っている。

各社の受注動向では、秋以降上向いてきている。旭化成ホームズに次いで、積水ハウス、大和ハウスも水面下から顔を出している。


5.地域有力ビルダーにも破綻がひろがった

■破綻有力ビルダーの拡大
2009年は、1月東新住建(名古屋市 負債491億円)、2月富士ハウス(浜松市 負債600億円)、3月アーバンエステート(埼玉県 負債50億円)、11月にはサンワホーム(山梨県 負債40億円)と穴吹工務店(高松市 負債1500億円)が破綻した。
2008年はマンションデベロッパーの破綻が主体、2009年は、建売り注文系ビルダーの破綻が目立った。ローコストを売りにする会社は、一次取得層の買い控えで売上げが激減、急速な全国展開、過大な広告投資や工場設備投資が負担になったようだ。

■住宅瑕疵担保責任履行法が10月から施行された。
2000年の基準法改正から始まった建築行政の最終工程である瑕疵担保履行法が施行され、多くの工務店が新築市場から撤退や建築リフォーム業へ業態転換が進んだ。新築市場でがんばる会社も保険会社や保証会社の選別で淘汰されている。
大手建材メーカーは、系列保証会社通じて保険加入に取り組み、技術力、管理能力のある工務店の囲い込みを図っている。

■長期優良住宅制度も導入された。
質の高いストックを形成し、長く、快適に使い、また中古住宅の流通を促進する長期優良住宅を増やす制度が本格化した。
長期優良住宅認定戸数は、6月から11月の累計で31,775戸(戸建31,465戸、共同310戸)となり、戸建て住宅だけで見ると、同期間の新築着工戸数の15%を占めている。

■長期優良住宅普及促進事業(補助金)
工務店を対象とした補助金制度も、8月から始まった。7,147社の工務店がエントリーし、12月28日時点で3,858戸が補助金申請を行っている。予定枠の5,000戸に満たないため2月末まで延長。住宅性能評価機関で技術的審査のうえ、適合書の交付を受け、市町村で認定を受けるなど申請業務の煩雑さがネックとなっている。

工務店を取り巻く環境は厳しさを増しているが、反面、技術力や施工管理力、経営管理能力がある工務店にとっては、他社との競争優位性を発揮し、シェアアップを図るビジネスチャンスと捉えることができる。
# by marken2005M | 2010-01-07 21:23 | 業界人に贈るニュースレター
ハウネット 12月号
テーマ:期待できるか「住宅版エコポイント」

鳴り物入りではじまった「最大の住宅ローン減税」の効果も見えないなか、住宅版エコポイントが急浮上してきた。前政権の経済対策では定額給付金に2兆円はじめ、総額13兆円をつぎ込んでもデフレの進展で名目成長は下げ続けている。今、住宅業界は伸るか反るかの大転換期にある。

1.2009年度新設着工戸数は70万戸割れか

2009年度上期の住宅着工戸数は前年比34%減、マンションは68%減、貸家は37%減、持家系も15%減となった。直近の建築確認申請の動向を見ても15%前後の減少が続いており、2009年度通期では70万戸割れになる可能性が高い。2007年度は建築確認厳格化ショック、2008年度はリーマンショックと外部環境が言い訳になったが、団塊世代の退出、団塊ジュニア世代の住宅取得需要の終息、経済構造の変化など構造的要因が重なって現在の需要収縮につながっていると考えられる。

新設住宅着工が70万戸というのは、1963年(昭和47年)719,000戸以来、この時期は、団塊世代が結婚世帯を形成した時代で年間70万の世帯増があった。これ以降、住宅需要は急成長し1982年には185万戸のピークを記録している。
2番目の山は、1996年(平成8年)の163万戸で団塊ジュニア世代が結婚世帯形成に入った時代、60万世帯が増加した。この団塊ジュニア世代も2005年には35歳を超えており、晩婚化傾向を考えても2010年には終息する。
昨年の世帯増加は23万世帯でしかなく、2010年以降の世帯増加は10万世帯を切り、2015年を境に減少に転ずると予想されている。

世帯数の増減を住宅需要のベースとして考える限り、新築需要の減少は避けられず、建替え、住み替え、買い替え、リフォームなど既存ストックの更新需要を刺激する施策が不可欠である。ストック3000万世帯の内1980年の以前の住宅は1130万世帯ある。住宅会社、工務店は、OB施主の見直し、住宅版エコポイントもこの需要層に焦点をあてた施策が求められる。



2.期待が集まる「住宅版エコポイント」や「子ども手当て」


前政権の緊急経済対策として導入された省エネ家電のエコポイント制度は2,946億円、エコカー買い替え補助金は3,702億円、両制度ともに2010年3月で期限が来る。新政権はエコポイント制度の2010年度末まで、エコカー買い替え補助金は6ヶ月の延長を検討している。同時に、住宅版エコポイント制度の導入を予定している。(正式決定は、12月初旬に閣議決定)

●住宅版エコポイントの内容
住宅版エコポイント制度は概ね1000億円の予算規模、二重サッシや断熱壁などを採用した住宅改修や省エネ性能の高い新築住宅に対しても建築費用の一定割合にポイントを付与する予定となっている。
現在実施されているエコ改修の投資減税(所得減税)や長期優良住宅普及促進事業と併用ができれば、より効果的な需要刺激策になる。(現時点で詳細は未定)補助率10%とすると1兆円の需要創出効果(新築なら3万戸、リフォームなら10~20万件)が期待される。

住宅版エコポイント制度は、エコポイント制度やエコカー買い替え補助金制度と異なって、利用できる消費者は限定されるが、住宅建築によって他の産業への普及効果は大きく、建材や設備機器など国内産業に寄与する。そういう意味では、家電並みの3000~5000億円の予算枠で実施して欲しいものだ。
いずれにしても、住宅版エコポイントは需要開拓の大きな切り口になるはず。今後、地域に根ざした元請工務店として事業を続けるためには、長期優良住宅の取り組みは不可欠になると考えられる。

●子ども手当てへの期待
子ども(中学卒まで)に対して毎月26,000円給付する子ども手当(来年度は半額)
国民生活基礎調査2008年の結果では、子ども(ここでは18歳未満)のいる世帯は1,215万世帯、全世帯の26%。このうち世帯主が30~40歳代は835万世帯である。
子どもが3人以上の世帯は113万世帯あり、この世帯は2011年度から年間93.6万円の子ども手当てが支給される。これをそのまま住宅ローンの返済に充てると、35年3.0%の固定で2000万円の借り入れが可能になる。子ども手当ての支給は、10年間前後でしかないが、マイホーム購入需要につながる期待が大きい。


3.長期優良住宅普及促進事業の交付金申請の延長

今年から一般工務店を対象に「長期優良住宅普及促進事業」が始まったが、エントリーした工務店は7,118社(10月8日現在)、11月16日現在の交付金申請件数は2,962件に留まっている。
当初、交付金の申請の締め切りは12月11日となっていたが、予定枠の5000戸に対して、申請件数が少ないことから2010年2月26日まで延長されることになった。(決定事項)
しかも、期限までにエントリーできなかった工務店でも、エントリー登録と同時に交付金申請ができるとこになった。認定を受けていない場合でも、住宅性能評価機関に技術的審査、適合書の交付を受けることで、追加エントリー登録と交付金の申請が可能になる。

長期優良住宅普及促進事業は、工務店が長期優良住宅として認定を受けた上で、長期優良住宅の受注を行い、モデルの公開(現場見学会など)を実施、100万円の交付金が受けられる制度。


4.マンション購入者1052人のプロフィール 共働き家族がキーワード


リクルートの住宅情報誌「SUUMO」に興味深いデータが載っていた。関西地区のマンション購入層年収別のプロフィールである。
このデータで見る限り、住宅会社のターゲットとして想定されるのは全体の半数(年収600万円以上)である。この層のライフステージは、夫婦のみの共働き世帯であり、購入層の32%~38%を占めている。
マンションと戸建購入層とでは違いはあるが、共働き世代がひとつのキーワードになる。

パナホームの「家事楽住宅」や積水ハウスの「共働きファミリーが暮らす家 トモイエ」などターゲットを絞り込んだライフスタイル提案型の住宅が多くなっている。
以前のように価格や外観スタイルや構造性能といったハード面の差別化戦略から、今後は、生活提案によって他社と差別化し、お客様の潜在需要を顕在化させる住宅開発が主流になる。

積水ハウスの生活提案型商品を見てみると、
平成17年 団塊世代の増加を背景に、趣味を楽しむ熟年夫婦に向けた「平屋の住まい」
平成18年 親の家に住み続けるシングル(単身者)に向けた「カーサ・フィーリア 娘と暮らす家」
平成19年 子育て世代向けに、子どもが自ら生きる力を育む住まいの提案「キッズでざいん」
平成20年 “共有”と“分離”を使い分けた、これからの二世帯住宅「シェアウィズ」
平成21年 共働きファミリーが暮らす家 トモイエ
毎年、ライフスタイル×ライフステージできめ細かい細分化を行って新商品を投入していることがわかる。

積水ハウスが実施した「共働き家族の実態調査」の調査結果によると、共働きの継続意向について聞くと、男性の80%、女性の92%が、今後も共働きを続けたいと考えている。住まい手の意識や価値観が大きく変化しており、共働きは一時的なライフスタイルではなくなってきていることがうかがえる。
デフレ経済が続くなかで所得は低迷している。そういう背景の中で、共働きファミリーに焦点をあてた「トモイエ」に注目したい。
# by marken2005M | 2009-12-01 21:17 | 業界人に贈るニュースレター
ハウネット 11月号
テーマ:住宅履歴情報の活用 紹介営業推進のきっかけ

新設住宅着工戸数は、依然として厳しい状況にあるが、6月から始まった長期優良住宅の認定計画件数は順調に伸びている。顧客を起点とした営業活動は地域密着型の工務店の最大の強みである。住宅履歴制度をきっかけとした顧客との関係を再構築し、秋から新春に向けての受注活動を提案する。

1.長期優良住宅法と住宅履歴制度

長期優良住宅の普及の促進に関する法律(以降、長期優良住宅法)は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅を普及促進し、環境負荷の低減を図りつつ、良質な住宅ストックを将来世代に継承することを目的として、今年6月から施行されている。

6月から9月までに、戸建17,148戸、共同住宅256戸、計17,404戸が認定され、着実に増えている。
地域別に見ると、愛知県が1800戸とダントツ、堅実で実利重視の県民性が表れているのかも。次いで埼玉県、神奈川県、千葉県が1,000戸を超えている。
●長期優良住宅のメリット
長期優良住宅を普及促進させるために、税制面で優遇措置を行っている。
長期優良住宅一般住宅
住宅ローン減税
(H21~25年)所得税控除率 1.2% (H23年まで)
控除対象限度額 5000万円
(H24年以降減額)所得税控除率 1.0%
控除対象限度額 5000万円
(H23年以降減額)
住宅ローンを
使わない場合投資型減税(上限100万円)
性能強化費用の10%を所得税控除(なし)
登録免許税
不動産取得税保存登記 1000分の1.0
移転登記 1000分の1.0
抵当権設定登記 1000分の1.0
不動産取得 控除額 1300万円保存登記 1000分の1.5
移転登記 1000分の3.0
抵当権設定登記 1000分の1.0
不動産取得 控除額 1200万円
固定資産税戸建 5年間 2分の1軽減
マンション 7年間 2分の1軽減戸建 3年間 2分の1軽減
マンション 5年間 2分の1軽減

このほか、工務店向けに1戸あたり最大100万円の補助がある長期優良住宅普及促進事業や、住宅会社向けの長期優良住宅先導的モデル事業などが実施されている。
工務店向けの長期優良住宅普及促進事業は、すでに登録期限を締め切っているが、全国で7,117社の工務店が登録している。工務店1社では、申請書類が多い、構造計算、設計図書の作成という点で困難はあるが、取引先建材店などと連携し事業に取り組んでいる工務店も少なくない。

●認定の手順
長期優良住宅の認定を受けるには、事前に、登録住宅性能評価機関で技術的審査をうけ、適合書を交付してもらうことが必要。
適合書を添付し、所管行政庁(都道府県または市区)に長期優良住宅建築計画認定申請書を提出、審査認定を受けることになる。
認定申請はあくまでも個別建築計画ごとに申請することになっており、型式認定のように特定の工法を対象に認定されるものではない。また、性能表示制度とは異なる制度である。

●認定基準
長期優良住宅は、住宅性能表示制度の基準に沿って7つの認定基準がある。

①耐震性⇒耐震等級2以上
②耐久性⇒劣化の対策等級3
③省エネ⇒省エネルギー対策等級4(次世省エネ基準相当)
④維持管理⇒維持管理対策等級3
⑤環境⇒地域の住環境に配慮する
⑥面積⇒良好な居住水準を確保できる規模(延べ床面積75㎡以上)
⑦維持保全⇒定期的な点検や修繕計画を策定

このなかで、⑦維持保全、定期点検や修繕計画の策定が条件になっている点が特徴となっている。
維持保全の仕組みは一般住宅でも重要であるが、国土交通省は、長期優良住宅制度において先行的に導入し、将来的には、全ての住宅に適用する方向にあるとしている。住宅履歴情報を統一した形で蓄積し、今後のリフォームや改修、既存住宅の流通(中古住宅の売買)の際に有効に活用できる仕組みを構築する狙いがある。


2.住宅履歴情報の整備

住宅履歴情報の整備は、平成19年から検討委員会を設置し、蓄積すべき情報やその内容、用語の共通化などの検討を始めている。

住宅の長命化に応じて、新築時の情報だけでなく改修やリフォームの履歴等を共通のルールで整備することで、住宅の資産価値を維持し、適正な価格での流通を促進できるとしている。

根底には、個人が所有する住宅であっても、住宅を一定の社会的な資産としての認識を持ち、情報を適確に保管し、次世代に継承していくことの重要性を指摘して、平成21年度末までに、住宅履歴情報の整備に関する方向性を打ち出す。個々の住宅にIDを割り当てることまで検討している。

いずれにしても、わが国の住宅の資産価値は20年でゼロといわれる中で、住宅の資産価値が制度的に担保されるようになれば、中古住宅の流通や住み替え促進だけでなく、リバースモゲージなど高齢社会に対応した所有者のメリットにもつながる。

3.住宅履歴情報をいかした需要開拓の提案

住宅履歴情報は、簡単に言えば、工務店の生涯お付き合いの精神、出入り大工の精神が基本にある。
履歴情報の標準化の社会的意義は別にしても、計画的な点検、改修、リフォームは、住まい手が快適に住み続ける、また次世代に継承していくためには有効な方法である。
地域に密着した工務店は、従来から顧客との信頼関係が強く、親密なお付き合いを継続しているケースが多いと考えられる。「住宅の履歴情報」をきっかけ(口実)とし、点検サービス、改修提案を通して新しい需要開拓のチャンスとすることができる。

<事例1>
静岡県の中堅工務店は、毎年定期的に、定期点検無料キャンペーンを実施し、リフォームや紹介受注に繋げている。
この工務店は、OB施主が700件あり、ニュースレターの発行やOB施主感謝会などイベントを行って施主との交流を深めている。定期点検も引渡し後、半年、3ヶ月、半年、1年目、2年目と2年間に5回は無料で点検を行っている。この間の点検は、紹介情報の入手はできても、残だめ工事のフォローが多く実際のところ売上にはつながらないことが多い。
そこで、毎年3年以上経過したOB施主を対象として、抽選で10件だけ無料点検サービスを行っている。毎回5件から10件の申し込みがあり、営業担当者と協力業者がペアで、決められた点検シートに基づき、点検、簡単な調整などは即現場で実施している。最近は、オール電化や太陽光発電の後付受注も多くなっているという。紹介をいただいたお客様はその実績に応じて、毎年のOB施主感謝会で表彰している。
この工務店では、住宅の履歴情報は、定型のものは用意していないが、個々の施主ごとに書類をファイルし管理している。内容は、家族に関する情報、新築時の契約書から確認図面や完成引渡し時点の図面(特に電気や配管図が重要)の情報、定期点検のチェック結果、手直し工事の情報などで、その施主に関する情報をまとめて保管している。担当者が変わっても、社員全員が情報を共有化してお客様に対応できることが重要である、としている。

<事例2>
新築引渡し式を演出して感動満足をあたえて、継続的に紹介受注を得ている工務店もある。
施主の満足度が最も高揚するのは、引渡し時である。この工務店は、引渡し式を必ず実施し、テープカットを行い、工事アルバム(私の家の誕生物語)を提供している。
アルバムは、建て替えであれば以前のお住まいから、地鎮祭、工事工程毎の写真、引渡し式までの写真をミニアルバムに編集している。また、おしゃれな写真入りの完成披露会の案内はがきも提供し、紹介情報が得やすくなるような仕掛けも用意している。
引渡し式のテープカットやアルバム進呈など思いがけない対応に、お客様の満足度は高まり、口コミで広がっている。

いずれも、あまりお金をかけないでできる紹介受注作戦である。多くの工務店は、営業とは営業マンを雇うことのように考えている。営業とは、顧客との接点を密にし、関係性を高めることである。
当たり前のことを、当たり前に継続することが強い営業体質につながるのであって、チラシや広告を出すことが営業ではないということを理解しなければならない。
厳しい市況下にあって、秋から新春に向けて顧客を起点とした積極的な営業の取り組みが求められる。
# by marken2005M | 2009-11-01 21:15 | 業界人に贈るニュースレター
ハウネット10月号
テーマ:高齢者向け住宅の本格導入に期待

今年、団塊世代で一番若い1949年生まれが60歳を超えた。今後、加速度的に高齢社会が進展する。2016年には、75歳以上の後期高齢者は1,744万人でピークを迎える。一方では、住宅新築市場は、低迷を続けている。今後は、戸建、集合、持家、賃貸といった発想から、サービスや運用、メンテナンスも含めハードソフトを組み合わせた事業に転換すれば、潜在需要は大きいはずだ。地域をキーワードに中小企業にもビジネスチャンスは大きい。

1.高齢者住まい法の改正 

「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」の一部を改正する法律が、8月から施行された。現行の高円賃や高專賃制度の制度基準が見直され、11月から新しい基準での登録が始まる。来年5月には現在登録されている20万戸強の高円賃、高專賃は一旦、解消される。
この改正は、特に一人暮らしの高齢者や、要介護の高齢者(2007年度末453万人)等の急激な増加を踏まえ、福祉施策と連携し、高齢者の状況に応じた住まいの場と生活支援・介護サービスを確保することを目的としている。
重点施策として、
①国土交通省、厚生省が連携して、住宅と福祉の両面からハードとサービスをセットでの供給
②高齢者向け優良賃貸住宅制度に福祉施設の併設などケア付き住宅の供給促進
③高円賃に居住水準の導入、高專賃制度と統合
④持家のバリアフリーの強化 (要介護や一人世帯など要配慮高齢者世帯 持家126万世帯、借家39万世帯)
⑤高優賃や公営賃貸住宅に併設するディサービスなどへの補助強化やモデル事業の実施

などが柱になっている。


2.ケア付き賃貸住宅30万戸へ倍増

新しい言葉も出てきた「要配慮高齢者」。要介護・要支援認定高齢者だけでなく、自立高齢者でも単身、夫婦のみなど見守りが必要な高齢者を指しているらしい。従来の制度では高円賃、高專賃、高優賃のほか、住宅型老人ホームなどがあるが、充分な量が整備されていない。また、質的な面でも課題が多い。

高円賃(高齢者円滑入居賃貸住宅制度)は、高齢者の入居を断らない賃貸住宅として2001年から導入され2009年現在、全国で17万戸が登録されている。また、「主に高齢者を入居対象とする」高專賃(高齢者専用賃貸住宅)は、2005年からスタートし現在3.8万戸が登録されている。この一部には、居住水準や生活サービスが受けられる適合型高專賃という制度も設けられている。
高円賃や高專賃の入居者は、本来介護の必要のない高齢者のはずが、介護付き施設が不足していることなどから実際には、介護認定の高齢者が多く入居し、劣悪な木賃住宅などが少なくなかった。
今回、この高円賃、高專賃に適合型レベルに引き上げるものになっている。

また、高優賃(高齢者向け優良賃貸住宅)は、居住者を配慮した一定の居住水準を確保し、建設に国自治体の補助が受けられるものである。現在、800団地、36700戸が整備されているが、このうち20,000戸は、都市再生機構URの物件である。

国土交通省がまとめた、高齢者の予測では、単身・夫婦のみ世帯の持家居住と単身・夫婦のみ世帯の借家居住がもっとも増加する。今回の改正は、在宅での家族介護や見守りがますます難しくなる中で、持家のバリアフリー化や高齢者向け賃貸の整備が喫緊の課題になっている。

2005年2015年推計増加分
高齢者同居世帯で持家居住730万世帯795万世帯+65万世帯
単身・夫婦のみ高齢者で持家居住649万世帯879万世帯+230万世帯
高齢者同居世帯で借家居住139万世帯133万世帯▲6万世帯
単身・夫婦のみ高齢者で借家居住202万世帯282万世帯+80万世帯
高齢者がいる世帯1720万世帯2089万世帯+369万世帯
要介護・要支援の在宅327万人446万人+116万人
要介護・要支援の施設入所91万人116万人+19万人

具体的には、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)の整備や、団地内での高齢者生活支援施設の併設などのペースを加速させることで、2008年時点で約15万戸のケア付き高齢者住宅を、2014年には約30万戸に倍増させる。ケア付き賃貸住宅の供給目標は、各都道府県の取り組みを踏まえて固まっていくことになるが、「国として、約2倍に増やす意気込みで取り組みたい」(国交省住宅局)としている。
 
今後、都市部での高齢者単身世帯が急増することから、見守り支援や生活サービス、介護サービスなども柔軟に組み合わせて提供するケア付き高齢者賃貸住宅の整備が必要になる。質の向上を図っていく中で、大手住宅会社デベロッパーなどの新規参入が増えてくる。
賃貸市場では、各種の制度を活用しながら、多様な高齢者住宅を提供していくことが求められる。

また、持家は個人資産という発想から、社会的資産として有効活用する発想が必要ではないか。
自宅の一部を私設の図書館に改装して地域の子どもたちに開放している家もあるし、毎週庭先でミニコンサートを開催している家もある。一階に趣味の陶芸教室や喫茶店や小さなレストランを併設している住宅もある。
単に建て替えませんかというのではなく、シニア世代のライフスタイル提案が不可欠だ。

# by marken2005M | 2009-10-01 21:12 | 業界人に贈るニュースレター
ハウネット 9月号 住宅土地統計速報の公表
テーマ:住宅・土地統計調査速報値が公表された

住宅・土地統計調査2008年(総務省)の速報値が公表された。この調査は、5年ごとに実施される住宅政策の基本となるものである。全国の住宅ストック、設備や性能、過去5年間の住宅重要の動向を分析している。今月は、マクロ的な視点から住宅需要の変化を再認識する。

1.マンション購入はこの5年で20%増加し470万戸に拡大

2008年時点で、わが国の総住宅数は、5,760万戸となり、このうち人が居住する住宅は4,980万戸となった。空き家住宅は、756万戸増え、空き家率は13%まで高まっている。但し、空き家住宅には、賃貸や販売用住宅、建築中、別荘など二次的住宅も含まれており、本当の意味での空き家住宅は272万戸である。この分だけで見た空き家率は5.7%となる。
真の空き家住宅272万戸の56%(152万戸)は3大都市圏以外の地方に所在している。3大都市圏の空き家120万戸は、再利用の可能性はあるが、地方圏の空き家は今後ますます増加すると考えられ、空き家を利活用したビジネスチャンスの可能性を秘めている。

人が住む住宅4,980万戸を所有関係別で見ると、持家住宅は、170万戸増えて3,036万戸、借家住宅は57万戸増えて1,774万戸になった。普通世帯に対する持家の比率は60.9%で変わらなかった。
この5年間で最も増えた住宅は、マンションであり470万戸になった。持家住宅全体に占める割合は、15%であるが、増加した170万戸のなかでは47%がマンション需要となっている。
いずれにしても3大都市圏に全国の52%の住宅が集中しており、住宅事業者にとって、フローストックともにマンション事業の位置づけは大きくなると考えられる。

2.将来、再び、建て替え需要が増えるか?

前回の調査時点から2008年(正確には、調査の実施された9月末まで)の間に、購入や建築した持家需要は301万戸、前回の調査に比べて25万戸減少している。
需要別に見ると、建て替えがこの10年間で100万戸(28.1%)から63万戸(20.9%)まで減って、新築購入は108万戸で絶対数は変わらないが、割合は30.1%から35.9%まで上昇いている。(表2.参照)

建て替え層の年齢別構成を見ると、10年前には、40歳代が25.3%、50歳代が30.0%と働き盛りの年代が55.3%と半数以上を支えていたが、今回の調査では、33.4%まで減少、反面60歳代は56.3%まで増えている。
このことは、団塊世代の高齢化に伴って建て替え需要が減少してきているといえる。この団塊世代の同居志向が減ったこともあるが、90年代のバブル崩壊以降のグローバル化によって、雇用の不安定化や資金調達能力が低下したことが大きな要因と考えられる。

一方、新築注文層で見ると、30歳代40歳代が63.7%と主流になっているが、40歳代が減少し、30歳代の割合が高くなっている。団塊ジュニア世代が需要を支えていることがはっきり現れている。年代別の持家率はこの間ほとんど変わっていないので、需要の増減はその年代層の増減に比例していることになる。

今後、5年度10年度の年代別世帯数宇予測は、30歳代は減少するが、40歳代から50歳代が増加する。
その時には再び、建て替え需要(住み替えを含めて)増加する可能性がある。但し、この年代の雇用の安定が大前提になるのは間違いない。そのような中長期の視点での経営戦略を検討することが重要になってくる。

3.太陽光発電搭載住宅47.8万戸、戸建搭載率は8%に

環境にやさしい建築とは何か。自然と共生する住まいとはどのようなものか。そのためにはどのように考え、どのような設計をし、どのような技術を選択すべきか。CO2の排出量を削減や省エネ仕様を特徴とした環境配慮の住宅新商品が脚光を浴びている。

住宅土地統計では、設備の状況も調査しており、太陽光発電を搭載している住宅は、持家住宅だけで49.6万戸と前回調査に比べて倍増している。
戸建て住宅は47.8万戸、戸建て持家に対する搭載率は8%に達している。

太陽光発電協会が公表した2009年度第一四半期(4月~6月)の太陽電池の国内出荷は、7.7万kWとなり前年同期の1.8倍になった。年換算では、35万kW(戸建住宅10万分)に相当する。これは、今年度から再開した太陽光発電導入支援事業(200億円)が寄与していると考えられる。電力会社による買電価格の引き上げも前倒しで実施されることになっており、一層弾みがつきそうだ。

太陽光発電システムが本当に環境にやさしいシステムかという議論はある。しかし、住宅会社の実績を見ると、全体の棟数は変わらないが積水ハウスは前年の3倍の6000戸、大和ハウスやミサワホームも前年の1.4倍の販売を見込んでいる。
日経新聞の調査では、太陽光発電を購入したいとする層は30%あり、年齢的には50歳代、40歳代で多くなっている。また、太陽光発電システムをいくらなら購入したいか?というと問いでは、「100万円未満」が49%を占めている。(首都圏一般消費者600人対象)
現状、太陽高発電コストは、200万円(50万円台/kW)切っており、新規参入の企業も多くなっている。(太陽光発電協会の集計企業は22社)新システムも開発が進みコストダウンが実現することで、投資回収期間も10年間で費用の回収ができるようになっている。

地球温暖化対策として、CO2の削減は社会的な課題であり、自然エネルギーの利用や効率の高いエネルギー機器の普及は低炭素社会の実現に不可欠である。中でも住宅におけるエネルギー消費の3分の1は、お湯を沸かすために使われている。そういう観点から、太陽光発電システムや熱効率の高い機器に対する補助金制度が設けられている。
高効率給湯器導入支援事業(エコキュート補助金)やガスエンジン給湯器導入支援補助事業(エコウイル補助金)に加えて、今年から、家庭用燃料電池(エネファーム補助金)が導入された。
また、住宅・建築物省CO2推進モデル事業は、年間50戸以下の中小工務店ビルダー向けの補助事業であり、断熱工法によって、省CO2が実現できるシステム(例えばソーラーシステム導入住宅)に対して補助する事業も実施されている。

# by marken2005M | 2009-09-04 11:40 | 業界人に贈るニュースレター

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